日本が世界に誇る着物文化を世の中の人にもっと知ってもらいたいという願いを込め、今回の記事を作成しました。
日本の文化の象徴ともいえる着物。
ですが昔に比べ見かける機会が少なくなりましたよね?
「着物は高価なもの、着付けや手入れが大変、何かしらのイベントでしか着るものではない。」
このようなイメージが定着しているのも着物離れの原因の一つ。
ですが着物自体そんな特別なものではないんです。
観光地には着物のレンタル店が用意されています。
そのレンタル店を利用することで数千円から1万円未満で着物を楽しむことができるんですよ。
また観光地で着物を着ながら街を散歩すれば、それだけで風情を味わうことができますし、いつもと違うシチュエーションは忘れられない思い出になるはず。
そこで以下より、着物の魅力について解説しながら着物が似合う観光地を紹介していきたいと思います。
この記事をご覧いただきながら、今一度、着物の魅力について考えてみてください。
忘れられがちな日本の文化「着物」の魅力について
七五三、成人式、結婚式と日本伝統行事において着物を着る機会はまだ残っていますが、昔のように「日常着」として着物を着る習慣は時代とともにどんどん減っていきました。
「着物」は日本の誇る伝統衣装であり、これからの未来へも繋いでいきたい「日本の誇り」でもあります。
着物の魅力は着た人を「美しく見せる」こと。
洋装にはない洗練されたフォルムは、体系問わず女性の美しさを引き出す衣装です。
洋装の特徴は女性の体のラインを強調することで魅力を引き出す「見せる装い」ですが、和装の着物は逆に女性の体のラインを隠すことで魅力を引き出す「見せない装い」。
どちらも異性の興味を引く形に違いありませんが、人は「見えない物」にほど関心を強く持つ生き物なので、フォルムの見えない和装の方がエロティックだという見解を持つ人も少なくありません。
また体のラインを隠しながらも「うなじ」や「手首」といった女性らしい「繊細なしなやかさ」を見せる構造になっていることから、わずかに見えるしなやかなラインが見る人の想像力を掻き立てるとして多くのデザイナーの関心も引き寄せています。
それほど着物とは奥が深く人々に興味を持たせる作りになっているのです。
近年では海外での和食ブーム繋がりから着物への関心も高まり、着物体験をする観光客も増加傾向を見せ、日本中で着物を着て歩く海外の旅行者を目にする機会も増えてきました。
ただ悲しいことに日本人より海外の人の方が着物への関心度が高いんです。
形式的に着物を着る機会以外、着物を着ようとする日本人が減っているのは本当に悲しいことです。
私たち日本人の生活に馴染み深い着物ですが、着付けや片づけに少し手間がかかるということで、忘れられがちな日本文化であることも事実。
着物はそもそも日本人が日本人のために作った物なので、「日本人が最も似合う顔立ち、体系」をしています。
日本人が着るからこそ着物本来の魅力が発揮できるので、これを活用しないのはやはり「もったいない」といわざるおえないですね。
恥ずかしがる必要なし!着物は国外の旅行者も着てる
日本人なのに日本の伝統ともいえる着物を着ること自体「恥ずかしい」と思っている人が少なからずいらっしゃいます。
昔は日本人が普段着としてきていたはずの着物も、時代とともに日常で着る人が減少した結果、年配の方や茶道・華道・日本舞踊を生活に取り入れている「特殊な人たち」が着る服装だという誤認識が広まってしまい、「日本文化と関わりのない生活をしている自分が着物を着るなんて・・・」と思い込んでいることが一番の原因。
たしかに着物とは縁のない生活をしている人がいきなり着物を着たらビックリされるでしょう。
ですがその驚きは決して馬鹿にするような驚きではないのです。
普段とは違う状況にただ驚いているだけ。
驚きのその後には普段とのギャップによる影響も相まって「より魅力的」に見えるはず。
なぜなら着物への魅力は日本人の深層心理に働きかける作用があるからです。
そもそも日本人すべてに共通して着物に縁がない、着物を見たことがない人なんて存在しません。
赤ちゃんのときから今に至るまで「実際に着た、着ない」を問わず、どこかで着物を「着る・見る」機会はあったはずです。
海外の方は日本に旅行に来た際、日本文化を味わうため気軽に着物を着ています。
海外の人が躊躇なく着物を着れるのに日本人が着物を着ることに恥ずかしさを覚えるのはおかしな話ですよね?
インスタで着物姿をアップすれば映えること間違いありません。
たくさんの人が「いいね!」をしてくれたり、コメントを入れてくれることで、「着物を着ることは恥ずかしいことではない」と実感できるようになるでしょう。
またSNSのプロフィール写真を着物姿にすることで、海外の人たちからも多くの関心を集めることができるかもしれません。
着物初心者は購入するよりレンタルを活用しよう
「着物は気になるけど、そもそも着物を持っていないから着ることができない・・・」
このような考えで着物を着る機会を逃していませんか?
「着物を着るっていっても買うしかないんでしょ?」と思い込んでいる人も多く、着る前の準備段階からハードルが高いと感じてしまう気持ちも分からなくはありません。
着物の値段はピンキリなので高いものは数十万円から数百万円。
安いものや中古品などであれば数万円で手にすることができます。
といっても安くて数万円。
「ちょっと着てみたい」といった考えでは割に合いません。
このような実情から着物離れしていく日本人が増えてしまうのでしょう。
もちろん購入すればいつでも好きなときに着れますし、自分の着物を持っているというちょっとした優越感も得られます。
ですが着物を着るのはそんなにハードルが高くないことを知ってもらいたいです。
なぜなら着物は「レンタル」にも対応しているから。
レンタルなら購入するより費用を安く抑えることができる上に、着物特有の面倒な保管・管理をする手間もありません。
着物初心者はまずレンタルからはじめるべきでしょう。
友達と軽くお茶するときや、下町情緒あふれる街並みを散策したいときなど、さらっとレンタル屋さんで着替えるだけ。
しかも毎回自分の好きな柄を選べるので購入するより「お得感」を得られます。
おすすめはやっぱり京都?着物が似合う観光地とは?
着物を着ることで気持ちが高揚するオススメの観光地といえばどこですか?
多くの人が真っ先に思い浮かべるのは「京都」ですよね?
昔ながらの日本の風情を味わえる街並みや、神社仏閣が保存された世界的にも有名な観光地で着物が似合うエリアですからね。
しかし日本の観光地で着物が似合う場所は何も京都だけではありません。
そこで京都を中心とした「着物が似合う観光地」を5か所ほど紹介していきます。
自身が着物を着て街並みを歩く姿をイメージしながらご覧ください。
京都
ただ歩いているだけで舞妓さんや芸者さんに遭遇することも珍しくない京都は、日本中で最も「着物」が似合う街です。
着物を普段着として生活している人がたくさんいること、着物が似合う情景を今も残していることが理由として挙げられますね。
着物初心者でもすべてにおいて楽しめる観光地なのはいうまでもありません。
しかも着物を体験できるだけでなく、レンタル店によっては舞妓さんや芸者さんスタイルにも挑戦できる貴重なエリアです。
金沢
「金沢」と聞くと観光名所を思い浮かべるのが難しく、メジャーな観光地としての認識はまだまだ低い方ですが、美しい城下町の景色、風情ある街並みから「小京都」として多くの伝統文化が残る街です。
とはいえ新幹線の開通まではアクセスの不便さが目立ち、観光地としてあまり目立たない地域であったことも事実。
ですが今では北陸新幹線の開通に伴い、東京から2時間半で行けるようになったため、都心からでも気軽に遊びに行けるようになりました。
そんな影響もあり金沢は観光地としての人気が急上昇しています。
歴史的な街並みが色濃く残る金沢も着物が似合う街の1つなんですよ。
日光
日光には「日光東照宮」をはじめとする世界遺産に認定された日本の誇るべき伝統文化がたくさん点在する都市。
ただ「日光×着物」というイメージはあまりないかも知れません。
ですが着物は荘厳な雰囲気によく似合うため、日光という観光地とも相性がいいんです。
また着物のレンタル店が常備されているので手ぶらでOK。
普段着での神社散策より着物を着たほうが間違いなく高揚感がアップします。
着物を着て観光名所の神社仏閣を巡ることでより気持ちが引き締まり、厳かな気分を満喫できるのでオススメです。
浅草
今でも昔ながらの下町感が残る浅草。
江戸っ子の人情も溢れ、下町ならではの「食文化」も人気です。
人力車や甘味処も有名ですね。
一歩足を踏み入れれば、まるで明治・大正時代にタイムスリップしたような気分を味わえるでしょう。
着物を着て散策することで浅草がかもしだす昔懐かしい雰囲気に溶け込むことができるはず。
観光客をはじめ着物を着て浅草を満喫したい人が多いことから、1時間単位でのレンタル店が多い傾向にあります。
もちろん予約なし、当日駆け込みでも対応できるので安心ですよ。
鎌倉
神社やお寺など歴史的建造物が多い鎌倉は国内有数の観光スポット。
日本文化の息づく鎌倉では、市の観光協会が「着物の似合う街【鎌倉】」をコンセプトとして掲げていることでも有名です。
専用ステッカーのあるお店では、着物で来店した人限定で思い出に残る特別なサービスを提供しているんですよ。
風情を味わいながらよりお得に観光できる鎌倉。
着物のレンタルや着付けもリーズナブルな料金で対応しているので、着物に慣れていない初心者にも優しい観光スポットです。
年間通して着れる!季節を味わう着物の楽しみ方
着物は季節に関係なくいつでも楽しめるのが魅力でもあります。
季節ごとのイベント(お宮参り、七五三、成人式、子供の入学式、夏祭りに花火大会、お茶会に歌舞伎鑑賞、初詣)があるように、着物も季節によって見せる顔が変わるんですよね。
そこで簡単ではありますが、各季節ごとの着物の楽しみ方について紹介したいと思います。
その季節でチョイスしたい着物選びの参考にもなるのでぜひご覧ください。
着物の楽しみ方(春)
桜を中心とした花の開花に心躍るシーズン「春」。
まだ少し冬の匂いが残る3月頭や、初夏を感じる5月頭くらいまでは春の日差しを感じることが多く、穏やかな気持ちで過ごせる日々が待っています。
春休みなど自由な時間を取りやすい時期に着物を着て過ごすのも楽しいもの。
季節柄「大和なでしこ」感が強く、異性の関心を引き寄せること間違いなし。
また季節的に白やピンクといった淡い色の着物がオススメですね。
普段と違う自分に向き合うことで、気持ちが引き締まりつつも明るい前向きな気持ちになれるでしょう。
着物の楽しみ方(夏)
夏といえば真っ先に浴衣をイメージする人が数多くいらっしゃいます。
もちろん浴衣も立派な和装文化の一つであり、着物と同じジャンルに含まれます。
お祭りや花火大会のとき、着物よりも簡単な着付けで気軽に着れることでも人気。
さらに現代化が進み、着付けをすることなくワンタッチボタンで仕上げられた浴衣や、ワンピースとしても活用できる変形浴衣も登場し、若者を中心にブレイクしている人気ファッションアイテムでもあります。
帯や襟にレースを使う浴衣、ミニスカートタイプの浴衣など、着物の概念を覆すような進化型浴衣。
このような時代に合わせた新しい形を楽しむのもアリですが、夏用の風通しの良い正当な浴衣もあるので、ちょっとしたお出かけにさらっと着こなすのもオシャレで粋なファッションになりますよ。
着物の楽しみ方(秋)
1年の中で最も過ごしやすいとされる秋は着物を着るにも最適の環境となります。
暑すぎず寒すぎない空気感が着物本来のスタイルを映えさせてくれるでしょう。
紅葉や神社仏閣巡りにもぴったりの衣装でインスタ映えもバッチリ。
お茶会などのチャンスがあれば積極的に着物を着て参加してみるのも女子力アップ効果が期待できます。
着物を着ながら友人と和スイーツ巡りをするのも楽しいですね。
少し風が冷たいと感じるときはさらっとストールなどをかけるのもオススメ。
ストールは色味を自分好みにすることができるので、着物と合わせて自分の個性を光らせるオシャレアイテムになります。
着物の楽しみ方(冬)
「寒い季節の冬に着物はちょっと・・・」と思われる人も少なくないでしょう。
しかし成人式を思い浮かべてください。
風の冷たい冬本番時期に行われる成人式でも、着物を着て楽しそうにしている人たちを見かけたことはありませんか?
彼女たちは成人式という晴れ舞台効果で「寒さを我慢している」のではありません。
着物は季節に合わせた生地を使って仕分けられるので、冬は暖かさを温存できるタイプの厚手の生地となっており、意外と寒さを感じないことが多いのです。
さらにオプションとして温かいふわふわマフラー、着物の上に装着する羽織の活用で、さらにオシャレな着こなしができます。
冬にしかできないスタイルですね。
観光地で風情を味わいたいなら着物は外せない
「着物は時期やタイミングが合わないと着れない」という固定概念を持っている人が多いため、着てみたい気持ちがあっても大きな理由がなければなかなか着る機会がないという人も少なくないでしょう。
着物は1年を通して楽しめる服装です。
日本の四季、春夏秋冬に合わせて様々な楽しみ方があるので、季節感や固執したイメージに捕らわれることなく気軽に取り入れてみてください。
特に観光地で風情を味わいたいなら着物は必需品です。
日本全国どこでも着物のレンタルは行っているので、旅行先や観光地で着物を着たいときには積極的に活用しましょう。
1日レンタルでも着付け込みで数千円程度で利用できるため、着付けが苦手な人も気後れすることなく簡単に利用できるのでオススメ。
日本の観光地では日本文化を満喫できる風景がたくさんあるので、その場にいるだけでも風情を感じることができます。
また食べ物も風情を意識したグルメが並び、食べ歩きしているだけで胃袋まで情緒を感じることができるでしょう。
ただそれだけでは少しもったいないと思いませんか?
「服装なんて気にしない」といわれる方でも、実際に日本の良き風景や風情に合わせた着物を身に着けることで「風情を体感」することができるからです。
視界と味覚で風情を感じ、自分もその風情の中に溶け込むことで、初めて「体感」を得られます。
着物を着るだけでそ体感を得られるのですから、風情ある観光地にきたのであれば、ぜひ着物での街巡りを体験してみましょう。
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